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所持していたAscend Mate7の画面をバッキバキに2回割ってしまいました(左隅、左上部)。画面だけでなく本体も傷ついているので携帯を買い換えたいんですが、Mate7の販売は既に終了していて買えず、Mate8は日本で未発売、画面が大きくてバッテリー容量が大きい端末がなかなか発売されなかったので、僕は「Ascend Mate7難民」となっていました。
FREETELが2016年10月に発表した雷神という端末が良さそうだったので、Ascend Mate7とスペックを比較し、買うべきかどうかを判断します。雷神の欠点についても紹介。
Ascend Mate7とは
HUAWEI(ファーウェイ)というスマホ端末世界シェア第3位の中華企業が2014年に発売したSIMフリースマホ。2015年には端末価格が下落し3万円で買えるようになり、コスパ最高のアンドロイド端末として人気が急騰、価格.comで一時満足度ランキングTOPに立ちました。販売が中止された現在の総レーティングは4.47(133人)。ちなみにスマホ端末世界シェア1位はサムスン、2位はアップル。
画面が6インチと大きいこととバッテリーが4100 mAhというのが最大の特長、「でかくて長持ち」。弱点はカメラに手ブレ補正がないことと外部メモリーの認識が日本販売のものは32Gまでと少ないこと。
参考Huawei – Ascend Mate7 – 携帯電話 – 機能
雷神とは
プラスワン・マーケティングは「FREETEL」のSIMフリースマートフォンとして「RAIJIN 雷神」を2016年10月に発表しました、発売は12月予定。予定販売価格は2万9800円(税別)
2016年11月22日追記:雷神 RAIJINは1月27日発売決定!
バッテリーは5000mAh、画面は6インチではなく5.5インチ、モバイルバッテリーを使わずに長く使いたいという層の興味を引く魅力的なスペックで、Ascend Mate7難民の救世主となりうる可能性を秘めています。バッテリーに重きを置いたZenfoneMAX(5000mAh)は端末が分厚く重いという弱点がありましたが、雷神はMAXよりかは薄く軽くなっています。
参考RAIJINの特長|FREETEL(フリーテル)のSIMフリースマホ
Ascend Mate7とFreetelの雷神の比較
Ascend Mate7とFreetelの雷神のスペック比較表
Ascend Mate7 | 雷神 | |
AnTuTuベンチマーク | 43637 | 43254 |
Geekbench3のスコア平均 | マルチ:3191 シングル:897 | 2825 |
バッテリー容量 | 4100mAh | 5000mAh |
画面サイズ | 6インチ | 5.5 |
ディスプレイ | フルHD、Gorilla® Glass 3、368ppi、 IPSNEO™液晶 | フルHD、Gorilla® Glass 3、401ppi |
本体サイズ | 81x157x7.9mm | 76x153x8.7mm |
画面解像度 | 1920x1080 | 1920×1080 |
重さ | 185 g | 183g |
CPU | Hisilicon Kirin 925 オクタコア 1.8GHz / 1.3GHz | MT6750T オクタコア Cortex-A53 (4x1.5GHz + 4x1.0GHz) |
RAM | 2G | 4G |
ROM | 16G | 64G |
外部メモリー | microSD(最大32GB) | microSDHC / microSDXC(最大128GB) |
OS | Android 4.4 Kit Kat(6.0への更新も開始) | Android7.0 Nougat |
無線LAN規格 | 802.11 a/b/g/n | 802.11 a/b/g/n |
Bluetooth | 4.0 LE | 4.0 BLE |
カメラ画素数 | アウトカメラ:1300万画素 インカメラ:500万画素 | アウトカメラ:1600万画素 インカメラ:800万画素 |
手ブレ補正 | × | 不明 |
GPS | A-GPS GLONASS | A-GPS QZSS GLONASS |
センサー | 加速度、近接、 ジャイロ、磁気 | 加速度、近接、光、重力、ジャイロ、e-compass |
NFC | ○ | 不明 |
テザリング | ○ | ○ |
指紋認証 | ○ | ○ |
対応バンド | 2G(GSM): band2/4/5/8 3G(WCDMA): band1/2/4/5/8/19 LTE:band 1/2/3/4/5/7/8/19/20/40 | 2G(GSM): band 2/3/5/8 3G(WCDMA): band 1/5/6/8/19 4G(FDD): band 1/2/3/4/5/7/8/12/17/19/28B 4G(CA):band 3/19、band 1/19 |
接続端子 | USB2.0 | Type-C(USB2.0) |
DSDS | × | ○ |
Antutuスコア
Antutuとは、スマホの総合性能を測定するベンチマークアプリのこと、そこで出た数値がよく話題となります。最近では性能測定アプリで数値を良くするためだけの魔改造を行う企業も出てきているようで問題になってきています。
Geekbench3
これも性能測定アプリ、現在はGeekbench4がリリースされています。Asendmate7がマルチで3191なのに対し、雷神は2825(おそらくマルチ)なので、やや歩が悪い。雷神の情報は発売前の中華サイトに流れている情報なので、参考程度に。
ディスプレイ
フルHD、Gorilla®Glass 3は共通。
雷神のほうがインチが小さいので画素密度(ppi)は401となり、Asendmate7の368を上回っています。
Asendmate7ではIPS-NEO™液晶を採用していて、より深い黒と自然な発色を実現していましたが、雷神では特殊な液晶を採用するのかは不明。
本体の幅・重さ
雷神の幅は8.7mm、Asendmate7の幅は7.9mmなので約1mm太いです。
体積を計算すると、
Asendmate7は81x157x7.9=100464.3
雷神は76x153x8.7=101163.6
なので8.7mmでもしょうがない気がしますが、もう少し薄くしてほしかった。
重さはAsendmate7が185g、雷神は183gなので特に問題なし。手に持ってみてどう感じるかという所は実機を触りながら確認しときたい。
RAM、ROM、外部メモリ
Asendmate7のROM16G・外部メモリ32Gに比べると雷神はROM64G・外部メモリ128Gと大容量。RAMも4Gなのでサクサク動きそう。
ただし、外部メモリの差し込みスロットはデュアルSIMのスロットも兼ねているので、外部メモリを使う場合はSIMは1つでの運用となります。
カメラ
画素数は雷神の方がイン・アウトカメラ(イン800万画素・アウト1600万画素)ともに良い(Asendmate7はイン500万画素・アウト1300万画素)。
Asendmate7ではSONYの4世代BSIセンサー前面カメラには5P非球面の広角レンズを採用するなど工夫がありましたが、雷神のカメラ性能はどうなのかは不明です。
一番大事なのは、手ブレ補正があるかないか。これに尽きます。画素数とか性能は置いといて手ぶれ補正!
ブロガーは写真を撮る機会が多いので手ぶれ補正がないと本当に疲れます。撮るのに勇気がいる時も多いので、ブレてたからもう一回というのは極力避けたい。
Asendmate7では手ブレ補正がないので苦労しています。雷神は手ブレ補正があってほしい…
GPS・センサー・対応バンド
センサー周りと対応バンドは雷神の方が優れています。ポケモンGOも雷神では完全対応で遊べるみたいです。
その他
その他の雷神の特長としてはAndroid7.0 Nougat、接続端子が今流行りのType-C(USB2.0)、デュアルシムスタンバイ(DSDS)といった所。
OS
AndoroidのバージョンについてはAsendmate7でも6.0更新を実施したりするので、特に有利とは思いませんけど、7.0に対応している端末はまだほとんどないので魅力ですね。
Type-C
アップルが押し始めて、全メーカーのデフォになりつつあるType-C。雷神もType-Cなんですが、なんとUSB2.0という意味不明なことに…。この場合Type-Cの利点って上下の向きがないってだけ?になるんでしょうか。
今までのUSB端子の不満点を改善した期待の新形状です。勘違いしている方もいますが、USB 2.0なType-C端子/ケーブルも存在し、Type-C=USB 3.0/3.1ではありません。USB 3.1やUSB Type-Cの規格と、その問題について調べてみた | HANPEN-BLOG
デュアルシムスタンバイ(DSDS)
デュアルシムスタンバイができるスマホが増えてきています。
デュアルスタンバイとは
・2枚のSIMを同時に待ち受けできる。
・手動で切り替える必要はないが、片方のSIMで通話中はもう片方のSIMで通信できない。
なのでファイルダウンロード中に電話がきたら途中で遮断され失敗になったり、電話中にラインメッセージを受信しないようです。
前述しましたが、外部メモリの差し込みスロットはデュアルSIMのスロットも兼ねているので、外部メモリを使う場合はSIMは1つでの運用となります。
雷神の欠点
FREETEL製品は信用が低い
販売元であるFREETELの製品はユーザーからあまり信用されていません。端末の初期不良が多いことが問題です。初期不良というと低い確率で起きてしまった不良品というイメージがありますが、フリーテルの場合はそもそもの製品管理ができておらず、まともな製品になっていないのに出荷するという感じです。
Priori2がボロボロ問題
Priori2の発売当初、荒い仕上がりに驚く声が多くあがりました。ネット上の報告によれば、フリップケースの接着剤がはみ出していたり、スイッチの穴の位置が合わなかったり。わたしのPriori2は、同包の充電ケーブルのUSBジャックが歪んでいて、本体のポートに合いません。
Simpleがボロボロ問題
USBキャップが閉まらなかったり、本体が曲がってたり。もうソフトがどうとか、電話帳がどうとか、時計が狂うとかそんなレベルじゃないです。
画面モッサリ?
携帯の端末の完成度以外に憂慮する点が「機能性」です。値段の割に、スペックはいいですが、それがどう機能するのかは未知数です。
フリーテルといえば品質が悪く、画面モッサリの反応が悪い物を作るという僕のイメージがあります。スペックはOKですがそれがどう機能するのか、カメラの性能はどうか、省電力性はどうかなどは発売されて、ユーザーの声をきくまではわかりません。
Asendmate7では「~のアプリがバックグラウンドで起動してますけど消しますか?」みたいなメッセージがでたりして、省電力性はかなり高いように感じました。雷神にも充電せずにより長く使えるような親切な設計を期待しています。
CPUが弱い
価格を抑えるために雷神が削った所がCPUの性能だと言われています。「オクタコア」押しでユーザーはCPUもいいのかな?と錯覚してしまいますが、性能事態はそれほど高いものではありません。
背面の磨きが不十分?
柄なのかもしれませんが、画像をみる限りでは背面の部分に横線が確認できます。しわしわのおばあちゃんです。カバーをつけて使用するならいいかもしれませんが、裸で使うのはちょっと恥ずかしい気がします。
まとめ
- 雷神のコスパは魅力的。
- 会社の信用は低いので様子見推奨、機能性が怪しい
- 背面が汚いかも
Huawei Mate 9が中国で発売間近
Huawei Mate 9が2016年11月3日に中国で発表されるという噂があります。
噂では5.9インチ5000mAH。雷神がだめならMate9の日本発売を祈るしかない…
参考Buy Huawei Mate 9 4GB 64GB Kirin 960 Android 7.0
2016年11月22日追記:Huawei Mate 9の第一次販売国に日本が含まれました!
主なスペックは5.9インチ、4000mAh、kirin960、190g、光学手ぶれ補正
価格は699ユーロ、日本では約8万円で販売される予測。
発売日は不明、2017年1月でアジアの一部で販売開始予定。
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泣いて喜びます。
<a href="http://49hack.jp/raijin-freetel-asendmate7/">freetelの雷神はAscend Mate7難民の救世主となる?スペック比較してみた</a>
コメント
ご存知だったらいいのですが、ASCIIの記事の記載では背面は金属に似せたプラスチック製とのことです。
あと「しわしわの~」はハイエンドのXPERIA X系でも同様な加工なので、磨けてない訳ではなくデザインかと思います。
プラスチックですか、質感は触ってみないとわかりませんね。
しわしわはデザインなんですね、粗い磨きにしかみえない、、、