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厚生労働省「地域若者サポートステーション」(通称:サポステ)のポスターや広報活動が批判されている理由が意味不明なので、ニート経験のある僕が「キミはまだ本気出してないだけ。」問題に対して一石を投じる。
目次(クリックでワープ)
「キミはまだ本気出してないだけ」特設サイト
厚生労働省は「サポステ」に関心を持ってもらえるように漫画「俺はまだ本気出してないだけ」(小学館)の主人公・大黒シズオを使ったWEBコンテンツを公開している。
この「キミはまだ本気出してないだけ。」と銘打たれた特設サイトが批判の的になっている。
WEBコンテンツが就職と関係ない
1.ニックネームを入力し、本気ミッションに挑戦するをクリックすると
2.本日の本気ミッションが3つ表示される。
試しにやってみると、ラッコの気持ちになる、泥棒に備える、ツチノコを探すが表示された。
税金を使って無駄なコンテンツを制作するな!という意見はもっともだけど、サポステというニートを支援してくれる施設のPRには無駄なコンテンツも必要(センスがなさすぎるけど)。各方面で批判されることでニートの目に留まり、認知度の向上につながるから。
厚生労働省の計画通り
厚生労働省も馬鹿じゃない。批判覚悟で制作していると思う。
このダダスベリでセンスがないコンテンツはhttp://honki.mhlw.go.jp/のお遊びコンテンツで、サイトでは就職率や就職決定数など具体的な数字が掲載されているいたって真面目なサイト。
お遊びコンテンツを批判するほうが恥ずかしいと言わざるをえない。
ニートは芸能人の劣化、批判などの情報には敏感な生き物なので、批判承知でメディア展開をする姿勢は正しいと思う。
「キミはまだ本気出してないだけ。」はニートを舐めているのか?
本気を出していてもなかなか思うように行かないニートもいる。
そうしたニートがいる現状をわかってないのか?
「本気だすのはニートじゃなくて厚生労働省!」
などの批判的な意見があるらしい。
NPO法人「育て上げネット」理事長で政府の一億総活躍国民会議メンバーの工藤啓さんは「本気かどうか他人が断定できるのか。サポステを利用しようと思った人が嫌な気持ちを抱き、足が遠のかないか心配している」と話した。
勉強を精一杯頑張っているのに「頑張れ」
勉強を精一杯頑張っているのに「頑張れ」と言われれも頑張りようがないし、苦痛に感じてしまうという例がある。
この話は、励ましと思ってよかれと「頑張れ」と言う事が実は害悪になってしまうことがあるという例でよく話されるが、話の本質はそこではないと思う。
精一杯頑張っているのを知っていても、それでも「頑張れ」と言うことで、相手の可能性をさらなる高みへと引き出そうとしているのだ。
「頑張れ」というのは現状の無理解ではなく、無限の可能性へのエールなのである。
「キミはまだ本気出してないだけ」の本質
- 本気を出せていないニートに対しては、文字通り「本気を出せば何かが変わる」というメッセージになっているし、
- 既に本気を出しているがうまくいっていないニートに対しては「まだまだ君はやれる。諦めるな!」というメッセージを発信している。
そのメタメッセージを拾うことが出来ずに、「キミはまだ本気出してないだけ」というキャッチコピーの字面だけで批判するというのはちょっと恥ずかしい。その怒りは厚生労働省に対してではなく、メタメッセージを理解できなかった自分の頭の足りなさに対して向けられるべきものであると思う。
既に本気を出しているがうまくいっていないニートに対しては、無限の可能性へのエールを厚生労働省は送っている。
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泣いて喜びます。
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