ブタに真珠の首飾り(劇団アマヤドリ)の予習と感想

豚に真珠の首飾り

この記事は2018年10月25日に更新しました。
情報が古くなっている可能性があるのでご注意ください。

この記事の読了時間は約5分です。

芝居「ブタに真珠の首飾り」を見てきます!

女性4人のみの会話劇ということで

アマヤドリじゃなかったら地雷臭がプンプンしますが

2017年に見たアマヤドリの「非常の階段」が素晴らしい出来だったので今回も楽しみです。

参考 劇団アマヤドリ「非常の階段」の予習と感想

2018年10月19日(金)~21日(日)
兵庫県 AI・HALL ブタに真珠の首飾り

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ブタに真珠の首飾り

芝居の特徴、メッセージ性について

会話分析→多層的な台詞表現

アマヤドリの前作、『崩れる』で培った会話分析を使った多層的な台詞表現を駆使して、女の友情のかわいらしさと美しさ、マウンティング合戦と、安っぽい悪意をこれでもかと描いていこうと思います。
アマヤドリ2018 初の古典本公演を東京で! 仙台・伊丹では新作会話劇! 秋の連続本公演 のお知らせ。 | アマヤドリ

「多層的な台詞表現」というのが気になります。

49hack
ただでさえ面白い劇団やのに、会話分析スキルを手に入れたら無敵やん。

絶望そのものが希望になる

僕が今、描きたいと思っているのは「絶望」なんだと思います。物語には、「なんだかいろいろあったけど最後には少し希望が見えてきたよね」みたいなタイプのものがありますが、今回はむしろ徹底して絶望を描きたい。人間の安っぽさを徹底して見つめることでかえって浮かぶ瀬もあるんじゃなかろうか、と。絶望の極北では、むしろ絶望そのものが希望に反転したりするんじゃないか、と。

アマヤドリ2018

作・演出の広田淳一さんは以前にも

明るさの中に哀しみを、楽観の中に絶望を、真剣さの中に滑稽を、そして、断絶の中にあるかすかな手応えを、感じとっていただけたなら幸いです。

と述べていて

絶望に関する深い思索を重ねています。

SNSの影響なのか、

テレビではハッピーエンドが昔と比べて求められがちで

その反面、漫画では胸糞が悪いストーリーのものが増えてきている印象があります。

@49hackJpはバッドエンド容認派で、作品として面白ければOK

バッドエンド作品はバッドエンドそのものがオチになってしまうことが多いので

絶望を描いた「ブタに真珠の首飾り」がどう魅せてくれるのかめっちゃ楽しみです。

感想(2018年10月24日追記)

1年ぶりにアマヤドリの芝居を見てきました!

照明や音響をほとんど排除した4人芝居でしたが楽しかったです。

相葉りこさんの演技が上手い

アマヤドリ劇団員の相葉りこさん(結城琴水役)の演技が面白くて、上手くて、

80分があっという間でした。

りこさんのユーモラスな台詞で眠気を吹っ飛ばされて

芝居の世界観にぐっと入っていけました。

登場人物が4人なので大きな展開がない分、貴重な存在でした。

四人目がいるから深くなる

三人のやりとりだけなら並の物語でした。

会話分析で日常の会話を再現しつつ、

それだけにならないように芝居として深みを出すのが四人目の存在。

その四人目がりこさんが演じた琴水(ことみ)。

四人目を配置する構造の巧さ

流石アマヤドリだなと思いました。

日常を芝居として表現する難しさ

芝居の深みを出す難しさ

その2つのハードルを「ブタに真珠の首飾り」はクリアしてました。

身近な者と第3者の軋轢

今回の芝居のメインストーリーは「身近な者の発言を巡るいざこざ」

親友だからこそ言える(無礼に思える)言葉

→第三者からの批判

→私と同じ立場になって考えてくれていたという当事者の感謝

→「重い話しはどう話したって重いんだからだったら軽くでもいいじゃん」

当事者から距離が遠くなればなるほど状況がわからないから、

言葉に敏感になって言葉にこだわる

どんな文脈で話したのかも理解しようとせずに批判する。

その言葉に感じる負のニュアンスはあなた(自分)だけなのかもしれないと疑いもせずに。

どの業界・対人関係でも起こる根本的なテーマだと思います。

ラストが2回ある

アマヤドリの芝居を2回見て(前回「非常の階段」を見た)共通していたのは

終わってもいい場面を迎えても終わらずに、少し付け足す感じで終わること。

芝居の形式としてこだわっているのか、推敲の結果かなのかはわからない。

アマヤドリが関西でまた芝居をする際は絶対に見に行きます!

広田淳一さんのワークショップ

アマヤドリの脚本・演出家の広田淳一さんのワークショップが関西であります。

平成30年11月11日(日)13:30〜15:00に神戸アートビレッジセンターで。

広田淳一 「カラダを自由にする」

「自由にやる」「コミュニケーションをとる」「空間を意識する」。
演劇の作品作りに入ってからも俳優に訴えることは上記三点に尽きるような気がしています。
これらのテーマは舞台芸術に携わる人間はもちろん、社会人にとっても興味を持ちやすいものだろうと思います。

KAVC演劇人Play &Session vol.2「言葉と身体」〈広田淳一/アマヤドリ×いいむろなおき/いいむろなおきマイムカンパニー 〉 | 神戸アートビレッジセンター

@49hackJp 仕事で無念の断念・・・。


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泣いて喜びます。

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