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街にいるキャッチのお姉さん・お兄さんの呼びかけなんて聞く耳を持たず、スルーが基本の@49hackJp
「ぼったくりの店に誘導されるのがオチ」
「キャッチに金をかけてる時点で広告費がかかりすぎ」
と斜に構え防御は完璧。
そんな僕が思わずセールストークを聞くことになってしまった計算され尽くしたキャッチの導線について。自分なりの解説を交えながら紹介します。
✴︎タイトルは客目線で「最恐」と表記しています
目次(クリックでワープ)
キャッチしやすいターゲットは夫婦か恋人関係にある二人
僕が捕まったのはデート中でした。
理由1:話を聞いてもらう時間がある可能性が高い
二人で街にいるということはデート中である可能性が高く、話を聞いてもらう時間がある。
デート中は何か面白いことないかな?と探索している時間が圧倒的に多いので足を止めてもらいやすい。
理由2:どちらか一方が足を止めるともう片方は同調しやすい
どちらか一方が足を止めるともう片方は自然と足を止めやすい。
「そんなんいらん!何してんねん、行くぞ」と言うよりも
「どしたん?それ興味あるの?」という方が行動として選択しやすい。
キャッチする場所は有名チェーン店前で
僕が捕まったのは大阪にある量販店ドンキホーテ前
「ドンキホーテのキャンペーンかな?」と思ったのが始まり。
理由1:いざというときに助けを求められる安心感を与える
キャッチの人が変な人で拒否っても執拗についてきたり、強引にどこかに連れて行かれそうになった場合、有名チェーン店前であれば絶えず人は行き交っているので、助けを求められるという安心感があるから。
理由2:有名チェーン店のキャンペーンと誤認させられる
有名チェーン店のキャンペーンと思わせて、実は全く別の関係のない会社のキャンペーン。
ショッピングモールなどのクレジットカードキャンペーンとかと同じ部類。
キャンペーン会社が有名チェーンに場所代としてお金を払っていれば問題ないけど、説明を聞く側としては間違えやすいようにしているのは問題があるように思う。
@49hackJpがキャノンのプリンタ販売を家電量販店でしてた時も、その家電量販店のジャンパーを着てキャノンとはわからないようにカモフラージュして、エプソンは絶対売らずにキャノンを売ると言う悪行をしていましたw
おまけで引きつけ本題は明かさない
【お兄さん、うまい棒今キャンペーンで配っているのでお好きなのどうぞ】(1本もらいー)
【お兄さん大きい大人だからもう1本いいですよ!】(もう1本もらいー)
相手に警戒されない安い品物をあげる
この時点で僕は完全にドンキホーテのキャンペーンだと誤認してたのでラッキー♪と思ってました。たかだか20円ですけど何かをもらうっていうのは抜群の心理的効果がありますね。
特別感を演出する
しかも、2本どうぞーではなく、普通は1本、お兄さんは特別にもう1本と言われたら特別感を醸し出せます。計算され尽くしたキャッチの片鱗が垣間見えます。
**のキャンペーンやってますー、今なら〜 と大きな声で呼びかけてしまうと、立ち止まる前に自分に必要かどうかを判断されてしまうので話をなかなか聞いてもらえません。
終了したキャンペーンについて知っていたか問いかける
【ここで朝やってたもっとお得なキャンペーンがあるんですけどご存知ですか?】(知らないですー)
⬆︎この1クッションがめちゃくちゃうまい。
「終了した」と伝えることは2つの大きな効果がある
過去に開催していた(時間的に”すぐさっき”でも)キャンペーンなので変なものではないと推測してもらえる
第1回の投資話講義よりも、第2回の投資話講義の方が少しだけ信頼性が増す。第1回がひどいものであれば話題になるはずだろうし、第2回を開けているということは第1回はまともだったはずという推測が立つから。創業明治の安心感。
損を意識させ取り返す気持ちを刺激する
もう1つは終わってしまったお得なキャンペーンを知らなかったと思わせることで、心理的負荷をキャッチした客に感じてもらえれば、なんとか取り返そうと思ってもらいやすくなる。
相手から応答を引き出す
お菓子をあげて、実はお得な話があるんで聞いてくださいー
だと一方的で急な感じがする。
客は散々話を聞いたあげく、あるいは途中で話を打ち切って「いいです」で終わってしまう。
お菓子をあげて、朝のキャンペーン知ってます?というのは相手の応答を引き出しのがとても自然で、「知らない」とほぼ100%返ってくる返答を待つだけでいい。今ここにいるということは朝いなかったことに他ならない。相手の応答を待っているようで実は待っていない。
相手から応答を引き出し会話が成立すれば、相手も無下に断りにくくなる。
徹底して本題は最後の最後までひた隠す
【でしたら、白、青、赤の3色どれがいいですか?】(ん〜青!)
ここまできても自分がキャッチされているとは全く思ってなかった。
3色のカラーリングも直前にもらったうまい棒のカラフルな色のイメージと相まって、客のハードルを下げる効果があります。
本題では、自虐ネタ、「口コミしてくれたら無料で」の謎パワーワード連発でお得感を演出する
【青と言ってくれたお兄さん、お得な物というのは実はこれなんです!】
UQWIMAX モバイルWifiルーター(どーん)
参考 格安simをNifmoからbiglobeへ乗り換えました!
ここから@49hackJpのリアクションが地蔵と化すww
商品を褒めるのではなく自虐ネタから攻める
【UQWIMAXのCMって見たことあります?】(あります)
【お、ありがとうございます。実はあのCM経費をつぎ込んだはいいんですが効果が全然なくて、最近は本数を減らしてるんですよ〜、3人女優さんが出てるんですけど**さんのインパクトがないみたいで云々】(そうなんですか)
【で、CMを減らした分、ユーザーの皆様にお得に使ってもらおうというのが今回のキャンペーンなんです!!】(へー)
商品の自虐ではなく、広告の失敗という自虐ネタを入れて愛着を持ってもらい、なぜ今お得なのかというのを考えてもらいやすい。
「口コミしてくれたら無料」
SNS全盛の時代だからこそのパワーワード。
一昔前なら「無料で配布」の方が効果的だったかもしれない。
あえて、「口コミしてくれたら」と条件を課すことでキャンペーンに対する怪しさを取り払い、時代に即した物言いになっている。
【口コミしてくれると約束してくれたお客様限定で無料で配っているんですよー】(ふーん)
東京の八王子駅前で無料で配っていたYahooのモデムを訳も分からずもらって帰り、月々の回線契約がないと使えないゴミであることを知った若かりし頃の苦い経験が僕にはあるんやで!
節子それ、無料やない。
【月々のパケットとかどうですか?足りてますか?】(足りてます。繰越で余ってます。なのでそれいりません。)
【何ギガのプランですか?5ギガとかですか?】(6ギガ)
【6ギガ?5ギガじゃなくて??中途半端な〜笑】(『てめえは格安simについて勉強してこい』心の声)
まとめ
人口知能や科学の発展にばかり目が行きがちだけど、キャッチの世界もとんでもない進化が起きていた。
これが企業として研修などで伝達されていない内容で、お姉さん一人が独自で編み出したキャッチだとすれば末恐ろしい。
ロジック抜きにしてもお姉さんのコミュニケーション能力が凄まじくて、ペアルックかよツッコミ、一人ボケ一人ツッコミ一人リアクション、どれをとっても超一流の人材だった。
最恐のキャッチは、おまけで引きつけ、終わったキャンペーンを知らせて、本題は焦らしに焦らして、自虐ネタ、「口コミで無料」のセット。
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泣いて喜びます。
<a href="http://49hack.jp/catchsales-logic/">キャッチのお姉さんの話術が巧すぎたので、その最恐ロジックを晒す</a>
コメント
格安SIMでも5GBが大半かと(笑)
そうですか?3の次は6gが主流かと思っていました